「レズと青い鳥」というのは、mikutterの薄い本制作委員会が今回の夏コミで頒布していた同人誌のこと。
今日は私がTwitterに登録してちょうど6年らしい。
通販されるのだしわざわざ買いに行かなくてもいいかな、と思っていたのだけれど、UserStreamが廃止されてから読むのはなんか違うなとも思ったし、せっかくだから買いに行くことにした。
私はいまだにスマートフォンを持っていないので、ほとんどのクライアントは使ったことがない。
でも、Shooting Starの章を見たときは何か「あの時代」が脳裏に浮かんだような気がする。
私の経験を少し書いてみる。
最初はtwitbeam[ツイットビーム]というクライアントを使っていた。
これは、ドワンゴが作っていたクライアントで、UIがとても好きだった。でも、2013/2/28でサービスを終了してしまった。
ちょうどAPI1.1に切り替わるのが三月だったので、twitbeamはXAuthを使っていたし、その影響なのだろう。
私がTweetのことを「ついっと」とよんでいるのもこのクライアント名が原因のような気がする。
ShootingStar for FeaturePhoneというクランアントも愛用していた。
Shooting Starの影響か、いわゆるUnicode文字を使った"キチ顔文字"が流行っていた時代、Unicode文字の含まれたツイートを画像で表示してくれるという機能はとても助かるものだった。
ガラケーはUnicode文字に対応していないため、そういった文字は、♡
が「ガラケーの」ハートの絵文字に変換されるといったごく一部を除けば、?
に変換されてしまっていた。
キチ顔文字のパターンはそんなに多くないので、文脈から推測できるものの、キチ顔文字を使ったコミュニケーションの「雰囲気」を再現できるクライアントはこれしかなかった。
それ以外にも、APIリミットが事実上無制限とか、キチ顔文字を入力できるエスケープがあるとか、そこには求めるものがすべてあった。
でも、2013/10/12には星になってしまった。
API1.1への移行の時から、Twitterはサードパーティーアプリを締め出そうとしているという風潮があった。たとえば、Display Requirementとか。
切り替わってすぐ、Shooting Starが10万アカウント制限に引っかかって、星になってしまったりしていた。
RestAPIが15分に15回というのはUserStreamが使えればあまり問題にはならなかった(UserStreamが使えないガラケーでは困ることになるけれど、ShootingStar for FeaturePhoneを使えばAPI制限は事実上回避できた)し、
絶対時間じゃなくて相対時間で示せ、っていうのがDisplay Requirementに含まれていて、わかりにくくなった(一時間前、の幅が広すぎていつだかわからない!)以外にはそれほど締め出されている感じはなかった。その時は、まだ。
複数人DM機能やアンケート機能のAPIが公開されないなど、そういった方面でサードパーティークライアントアプリと差別化していくのかなとも思っていたけれど、結局UserStreamAPIを廃止することに踏み切ってしまった。
公式によれば、1%しかUserStreamを使っていないらしい。ライト層というか、サイレントマジョリティ的な感じで、それ自体は正しいのだと思う。
でもやはり、そういった時代を作ってきたサードパーティークライアントアプリ製作者に、恩をあだで返すような仕打ちに思える。
読んでいて、ツイッタークライアント製作者って大学生が多かったのだなぁと思った。それと同時に、自分もそういうことをやってみたかった、でももうそんなことはできない、という気持ちにもなる。
提供されているものを取り上げられたからいじわるだ、という考え方ではなく、いままで与えられていたことに感謝して、時代が変わったと受け止めるべきなんだろう。
スマートフォンの普及の歴史、マイクロブログの隆盛の歴史、Twitterの歴史。
そういった時代を思い出すことができた。
すごくいいものを読ませてもらったと思う。
ありがとう、サードパーティークライアント製作者たち、さよなら、UserStream。